2016.11.28 (月) いちばん大切なのはメシ
「ウチは役付はほとんど、夜10時ちかくまで会社にいますからね」と胸を張った社長がいた。その瞬間、僕の口を突いて出た言葉は「腹、減んねぇすかね」だった。それは思考を伴うものではない。ほとんど反射神経による。「仕事はさっさと定時に上がって、あとは酒とメシだんびゃ」という考えが僕には抜きがたくある。
終業後、退社する社員たちに声をかけている最中に長男から仕事を振られた。それは自分のコンピュータと紙とペンさえあればできるものだった。それならなにも、蛍光灯の青白い光に満たされた事務室にいることはない。その事務室を閉め、4階に上がって食堂の、電球の暖かい明かりの下の木のテーブルにコンピュータを開く。
ドライシェリーを口に運びながらの仕事は長男が夕食を準備するうち、その9割を解決することができた。残りの1割は明日の未明に行うこととし、いそいそとワインの栓を抜く。
朝飯 5種のおむすび、大根のぬか漬け、トマトと揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の天丼
晩飯 トマトとレタスとチーズのサラダ、長葱と鰯のスパゲティ、“Chablis Billaud Simon 2014”