2016.11.27 (日) 明かり取り
オフクロは、性格こそ明るかったけれど、生活のための空間においては、サンルームと台所を除いては光を避けるきらいがあった。
オフクロのその好みは玄関にもおよび、ここでは昼でも、灯りを点けなければ何も見えない。外から玄関に入るきには、外光を頼りに靴を脱ぐ。しかし油圧式のドアクローザーにより扉はすぐに閉まる。その瞬間、あたりは真っ暗になるから、数歩を歩いて壁のスイッチを手探りし、天井の明かりを点けるまでは何もできない。
外からお客様をご案内するときには、お客様を玄関の前でお待たせし、当方は裏玄関から玄関に遠回りして、やはり壁のスイッチを手探りしつつ天井の明かりを点けてのち、内側から扉を開く。そんなことを40年ものあいだ続けてきたのだ。
オフクロが亡くなって2年以上が経ってしまったけれど、その玄関の扉にようやく、明かり取りのガラスを嵌めることができた。そこからの光は遠目に見るぼんぼりのようなかそけさながら、これまでの暗黒を知る者にとっては、大きな道しるべのように頼りがいのある光になった。とても嬉しい。
朝飯 なめこの醤油煮、納豆、ほうれん草のソテー、ウィンナーソーセージとピーマンのソテー、昆布の沖縄風炒め、明太子、白菜漬け、メシ、昆布と揚げ湯波と大根葉の味噌汁
昼飯 朝飯のおかずを流用した弁当
晩飯 おでん、大根と胡瓜と茄子のぬか漬け、芋焼酎「八幡」(お湯割り)、シュークリーム、BEEFEATER GIN(生)