2018.11.23 (金) つぎあて
昭和30年代から40年代前半にかけての日本はいまだ貧しく、継ぎ当てのある服を着ている子供は珍しくなかった。僕もその例に漏れず、手持ちの服にはかなりの割合で継ぎが当てられていた。ただし嫁に来る前は洋裁店を経営していたオフクロが継ぎを当てた服は、新品のときより却って格好良く見えた。
ものはできるだけ長く使うことが好きだ。よって継ぎ当てのある服は、いまでも好きだ。
普段、ズボンはユニクロのヴィンテージレギュラーフィットチノを穿いている。これを使ううち先ずすり切れてくるのは裾まわりだ。あるとき、すり切れたここをグルリと厚い布で覆ったところ、隨分と長持ちをした。
次は新品のうちにこの補修を施した。そうしたところ、裾まわりこそビクともしなかったものの、膝のすこし上のところがすり切れてきた。よって「だったら今度は新品のうちに、裾と膝の双方に継ぎを当ててしまえ」と考えた。
ユニクロ今市店で3本のヴィンテージレギュラーフィットチノを買う。それを目と鼻の先のイオン今市店1階にあるリフォーム屋「マジックミシン」に持ち込む。布は前回の残りでは足りなかったため、2階の手芸屋で買い増した。
1週間を経て完成した3本のズボンを食堂のテーブルに並べ、眺めてみる。これらを交互に使いまわせば2年以上は楽に保つだろう。ズボン3本の価格は6,445円。買い増した布と継ぎ当てにかかった代金は6,988円。
「だったら先ずは3本。それがすり切れたところで3本を買い足してもお釣りがくるじゃねぇか」という意見はもっともである。しかしまぁ、自分の中では、そういうことでもないのだ。
朝飯 納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、トマトのソテーを添えた目玉焼き、切り昆布の炒り煮、めんたいこ、蕗のとうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 「金谷ベーカリー」の2種のパン、コーヒー
晩飯 じゃこと大根の葉の乾煎り、細切り人参の甘辛煮、モツ鍋、その鍋で作るラーメン、芋焼酎「赤霧島」(お湯割り)、自由学園のクッキー、”Old Parr”(生)