2018.7.18 (水) ソーマ先生の技術
虫歯の治療は、傷んだ個所を削ってそこに詰め物をする。更に症状が進むと、またまた削って、今度はクラウンをかぶせる。その奥歯について「これ以上は削れない。あとは入れ歯にするしかない」と、かかりつけの歯医者に言われたのは2012年8月のことだ。
入れ歯は絶対に避けたい。口に合わず頻繁に入れたり外したりしている人を目にすれば、ブリッジも嫌だ。よってインプラントについて訊くと、そのときには、その技術を持った歯科医師を東京から呼ぶという。それも大げさな話ではないか。
それからしばらくして、親戚が品川区大井町で歯科医院を開業していることを知った。「ものはためし」とばかりに訪ねると、そのソーマ歯科室は、まるでイタリア料理屋の個室のような、洒落た治療室を備えていた。
「これで入れ歯とは考えられない」と、ソーマ先生は僕の奥歯を診るなり言った。そしてそこにセラミック製のクラウンをかぶせてくれた。費用は、それまでのかかりつけに金冠を入てもらったときと、それほど変わらなかった。ソーマ先生の技術は、クラウンが入った直後から「さて、治したのは口の中の、一体全体、どの歯だっただろう」と分からなくなるほどの精密さだった。
新橋の大衆床屋で髪を丸刈りにしてから大井町を目指す。そして昨年8月以来の診察を受ける。その結果、今回も、僕の歯に特段の問題はなかった。
大井町、品川、渋谷、外苑前と移動をする。青山3丁目から神宮前3丁目までは容易に歩ける距離ながら、炎天に嫌気がさしてタクシーに乗る。そしてトリッペン原宿店で、トートバッグから取り出した1足と、履いていた1足の、計2足を修理に出す。そして持参したゴム草履に履き替えて、今度は歩いて銀座線の外苑前まで戻る。
帰りの合理的な経路は、その銀座線を終点の浅草まで乗る手だ。しかし車内は混み合っていて、どうも居心地が悪い。溜池山王で千代田線に乗り換え、ようやく席に着いて本を開く。北千住には13時23分に着いた。そして13:42発の下り特急スペーシアに乗って、またまた本を開く。
朝飯 「小諸蕎麦」のたぬき蕎麦、ライス
昼飯 サンドイッチ、アイスコーヒー
晩飯 ポテトとハムのサラダ、ズッキーニのソテーと人参のサラダを添えたハンバーグステーキ、トマトの蜜煮、“VOSNE-ROMANEE Jean Gros 1983”