2018.6.15 (金) むかしの駅
目的地の住所をgoogleマップに入れて「東北道の那須インターから3キロだね」と教えると「上から行っても下から行っても、時間差は5分だから」と答えつつ、長男はiPhoneの画面から顔を上げた。
長男が操縦するホンダフィットは、カップホルダーに案内役のiPhoneが突っ込んである。その指示は最初「えっ、そんな方向へ」と驚くような道を示したものの「まぁ、任せておくか」という気分で、僕はただ助手席に座っている。
点在する、ふもとから頂上までせいぜい100メートルほどの山以外はすべて田んぼ、といったおもむきの船生は意外に面積が広く、その6月の緑を左右に見ながら往く道は、なかなか次の矢板に入らない。
途中、右手に新幹線の停まりそうな駅がある。クルマの窓から見上げると、それは西那須野駅だった。いまだ駅舎が地べたにあった1972年の夏、僕はこの駅に同級生たちと降り、自由学園那須農場での1週間ほどの労働を経て、またこの駅から、しかし今度は上野行きの列車に乗った。以来、46年の月日が経つ。まさに光陰矢のごとし、である。
会社を出てから帰るまでの行程は5時間ほどだった。午後は製造と包装の責任者を事務室に集め、直近のあれこれについて話し合いを持つ。
朝飯 切り昆布の炒り煮、なめこのたまりだきとほうれん草のソテー、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、揚げ茄子、明太子、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 生のトマト、ジャガイモのオムレツ、カポナータ、トマトと浅蜊のスパゲティ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”