2018.5.28 (月) ニヒルに笑う
3本のズボンがクローゼットのハンガーに掛かっている。そのうちの2本は秋冬春の三季用で、おなじ製造元のおなじ型のもの、色も紺色と共通しているけれど、生地だけが異なっている。残る1本は夏用で、色はやはり紺色である。この3本を今朝は近所のクリーニング屋、否、客とクリーニング屋の橋渡しをしてくれる窓口に持参する。
夏用の1本は何年も使ったもので、いまだ傷んではいないものの、今や穿く気はしない。その紺色のズボンと同じ型で、もう1本、白に近い色のものも持っている。しかしそちらの方も、もう穿く気はしない。先日、使いやすい夏用のズボンを新たに手に入れたからだ。
ところで、もう使うことのない紺色のズボンを、なぜ捨てずにクリーニングに出すか。それは、人に譲るためである。
南の国へ旅するときには時々、不要の衣類を持参する。その中には時として、新品が含まれることもある。新品とは、何かの大会の参加賞としてもらったものとか、今はなきオフクロが慈善のための即売会でまとめて買ったものなどだ。そういう衣類をホテルを去る朝に「すべて清潔です。どうぞお使いください」と書いたメモと共に部屋に置いてくるのだ。
この話をすると「しかし南の国も、いまやそれほど貧しくはない。新品を含むとはいえ、メイドさんは、それらをゴミとして捨てているのではないか」と長男は言う。そのたび僕は「だったら笑うよな」と、ニヒルな笑みを顔に浮かべるのだ。
朝飯 冷や奴、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、キヌサヤの卵とじ、納豆、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 切り昆布の炒り煮、ほうれん草と海苔のおひたし、ポテトサラダ、ハムカツ、胡麻焼酎「紅乙女」(ソーダ割り)