2018.3.8 (木) 雪の気配
配達のための商品を三菱デリカに積み、日光市の旧市街へ向けて、日光街道を遡上する。野口の横断歩道橋が見えてきたあたりで、道にいきなり雪があらわれる。と、デリカはその圧雪に足を滑らせ対向車線にはみ出し、更にはその右手の田んぼに向かってゆっくりと斜行しはじめた。体勢を立て直すすべはない。
不幸中の幸いにて、デリカの滑った先は、田んぼに耕耘機を降ろすための坂の入口だった。その坂を、デリカはゆっくりと下り落ちていく。暖房にほてった顔を冷やすべく、運転席側の窓は全開にしている。この先デリカが右向きに横転をするようなことでもあれば、その窓から自分は外に投げ出され、地面とクルマとのあいだに挟まって死んでしまうかも知れない。
そう考えるうち、悪い予感は当たるもので、デリカは遂に、田んぼの雪の上に横倒しになった。僕は何とか外に這い出し、倒れたデリカを引き起こす。
「倒れたクルマを人ひとりの力で元に戻せるとは不思議なことだ」と思った瞬間、その三菱デリカはホンダのTLR200に変わっていた。200ccのオートバイなら起こせて当然である。
視線をふと野口小学校の方へ向けると、田んぼへの坂を、白いオートバイに乗った警官が降りようとしていた。僕は自動車運転免許証を携帯していない。「まずいな」と焦ったところで目を覚ます。
7時を過ぎて北西に面した窓を開けると、これから一気に春へ向かうと思われた日光の山々は、しかし厚い雪雲に覆われていた。銀山平の温泉にも、雪は降っているだろう。
朝飯 納豆、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、トマトのスクランブルドエッグ、ほぐし塩鮭、大根と胡瓜としその実の醬油漬け、メシ、玉葱と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとレタスのサラダ、たまり漬「青森県田子町産のにんにくです。」、人参と葉玉葱のソテーとマッシュドポテトを添えたビーフステーキ、“GEVREY CHAMBERTINE DOMAINE DUJAC 1985”、チョコレート、“Old Parr”(生)