2017.12.23 (土) 冬の旅
「旅に出てぇな」と考える。冬こそ、雪に閉ざされた北へ足を延ばしたい。移動の手段はもちろん鉄道。頬を激しく打つ吹雪に恵まれれば有り難い。寂れた街を歩き、黄色い灯りの点る食堂の、立て付けの怪しくなった引き戸を開ける。そしてビニール張りのパイプ椅子に腰を落ち着けて、デコラのテーブルで燗酒が飲みたい。
そういう欲求に取り憑かれて「駅前食堂」と検索エンジンに打ち込んだら、日光市内の食堂がいくつも出てきた。
「街角の煙草屋までの旅」とは吉行淳之介の随筆集の表題だ。「角の煙草屋までの旅」となると、これは須田一政による写真集の表題である。しかし僕は日常から遠く離れ、北国へ行きたい。
そういう次第にて、廊下に作り付けた2013年製の本棚ではなく、階段室の古い本棚を漁る。そして見覚えのある背表紙に指をかけ、その「駅前食堂」を引き出して、しばし眺める。
来年の3月に、2日ほどを秋田で過ごす。いくら北国とはいえ、春の兆しの現れるころだ。吹雪が欠けては物足りないものの、途中、あるいは帰りにすこし寄り道をして燗酒を飲んでみようか、というようなことを考える。
朝飯 納豆、塩鮭、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、ほうれん草のソテー、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、豆腐と芽キャベツの味噌汁
昼飯 トースト、コーヒー
晩飯 「コスモス」のトマトとモツァレラチーズのサラダ、マカロニグラタン、ドライマーティニ、”TIO PEPE”