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清閑 PERSONAL DIARY

2017.12.8 (金) 布巾

「ふきんはかならず(かわいたもの)(ぬれたもの)を使う」という家庭科の問題が、小学校のとき試験に出た。

布巾はおよそ、家庭でも、あるいは料理を供する店でも、自分の知る範囲においては、水でもみ洗いしたものを固く絞って用いているとの認識が、そのときの僕にはあった。よって(ぬれたもの)の方を丸で囲むと、それには果たしてバツ印がつけられ戻ってきた。

そのときのことを思い出してみれば、それまでの自分の常識が否定された悔しさのようなものは感じなかった。同時に「この正解は建前に過ぎないのではないか」ということも頭をかすめたけれど、それを教師に質すことはしなかった。

早朝、食堂に来ると、木製の丸いテーブルの孫の定位置には、前夜に手づかみで食べた葡萄や柿やバナナの果汁のこびりついていることがままある。それに僕はアルコールの霧を吹きかけ、すこしおいてから、ティッシュペーパーで拭き取る。その、仕事ともいえない小さな行いが、僕にささやかな嬉しさをもたらすことは確かだ。

それはさておき家庭科の教師の家では、テーブルの埃などを拭き取る際にも、乾いた布巾を用いていたのだろうか。それでは埃が舞い上がるばかりではないのか。そして今、僕が調理台やテーブルを拭く際に布巾を使うことはほとんどない。大抵はアルコールと紙、である。


朝飯 ひじきと人参の甘辛煮、ほうれん草の胡麻和え、紅白なます、厚焼き玉子、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、けんちん汁
昼飯 カレーライスらっきょうのたまり漬
晩飯 うずら豆、紅白なます、豆腐と鶏肉の鍋「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)、チョコレート、“Old Parr”(生)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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