2017.12.7 (木) 恵比須講
このところ朝はいつも晴れて、日が昇る前の空は殊に美しい。ところが、その光輝燦然とした朝が過ぎると、どこからともなく雲が忍び寄り、日光の山々もその中に隠れて、街は薄暗さの中に閉じ込められてしまう。それでも冬は、いくらかでも夏に近いだけ、秋よりは好きである。
夕刻より、事務室の神棚から恵比須、大黒の木像を、厨子ごと4階の和室に運ぶ。同時に恵比寿、大黒の軸を、その床の間に掛ける。
19時を過ぎて、尾頭付きの鯛、鏡餅、煮魚、紅白なます、白米、けんちん汁、青菜のおひたしなどを、恵比須、大黒にお供えする。そして家内、長男、嫁、孫が揃って五穀豊穣と商売繁盛をお祈りする。
ところでこの恵比須講の、鏡餅を載せてある半紙を、僕は小さなころ、ロウソクの火を点けて燃やしたらしい。それをたまたま見ていたおじいちゃんは「もっとヤレ」と、僕をけしかけたという。それが何にしろ、燃え上がることは縁起の良さに繋がるという考えが、おじいちゃんにはあったらしい。
ところがこれまたそこに居合わせたおばあちゃんは、そのおじいちゃんの無責任な喜びように「子供に火遊びを推奨するなど、とんでもない」と色を成して怒ったとは、オフクロから何度も聞かされたことである。
そうして和室から食堂へと戻り、恵比須、大黒にお供えしたとおなじ内容の夕食をいただく。
朝飯 薩摩揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、トマトのソテーを添えた目玉焼き、ひじきと人参の甘辛煮、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、なめこと三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のカツ丼
晩飯 ほうれん草のおひたし、紅白なます、鰤の煮付け、けんちん汁、「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)、「久埜」の栗蒸し羊羹、”Hennessy XO”(生)