2017.12.5 (火) 好きと嫌いの関係
「目玉焼きも、フライパンで焼いたハムも好んで食べる。しかしハムエッグは嫌いだ」と言った人がいる。そのときは多分、なにかをしていて忙しかったに違いない、僕は「へー」と返事をしたのみで、その不思議な嗜好の理由を訊くことはしなかった。
そういう僕にも、それと大して違わない好き嫌いがある。牛蒡と人参を太く荒く刻んだきんぴらが好きでない。しかし牛蒡も人参もピーラーで薄く削いで作ったそれは好きだ。そして荒っぽく刻んだ牛蒡は好きでないと言いながら、太めのそれも、天ぷらにすれば好きなのだから、自分でもわけが分からない。
わけが分からないと書きながら、落ち着いて考えてみれば、切る、刻む、分ける、まとめるという行為による食材の大きさ、形、食感により、おなじ食べ物でも好きと嫌いに別れる可能性は広く存在することが明らかになってくる。
おむすびは小さく、そして軽く柔らかくあるべしというのが家内の意見だ。しかし長男によれば「おむすびという呼称からして似非の上品さをまとっている。その来歴からすればおにぎりというべきで、大きく固く握るのが正統」という。
僕は握った飯は「おむすび」と呼ぶ。大きさや固さには拘らない。牛蒡と人参のきんぴらとは異なって、たとえどのようなすがたかたちであっても、おむすびは好きである。
朝飯 玉子雑炊、たまり漬「一口きゅうり」、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、牛蒡と人参のきんぴら
昼飯 「食堂ニジコ」の海老春雨丼
晩飯 ジャガイモとゆで玉子とベビーリーフのサラダ、2種のきのこと牛挽き肉のスパゲティ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、「本物のワインで漬けた本物のワインらっきょう”rubis d’or”」をトッピングしたプリンパフェ、”Hennessy XO”(生)