2017.11.20 (月) 窓の外はいまだ
目を覚ますと、首にバスタオルを巻いたまま、素っ裸で寝ていた。身近に置いたはずのメガネとiPhoneが、今朝ばかりは手に触れない。きのうの夜は、風呂には入ったものの、酔いにより、そのまま眠ってしまったのだろう。
寝る前には、床に置いた、草木の蔓で編んだ乱れ籠に、翌朝のための服を用意する。闇の中でその籠の中を探るも、これまた何も、手に触れない。床のサンダルの向きを爪先で変え、クローゼットの前まで歩いてその扉を開く。チェストの引き出しの中は、ほぼ完璧に整理整頓をされている。よって闇の中でも着替えは難しくない。洗面所に移動をして明かりを点けると、時刻は4時8分だった。
必要がなければ何週間も社員から声のかからない早朝の仕事が、ここしばらくは毎朝のように続いている。食堂で今日の日記を書きながら、その仕事を忘れないよう、キッチンタイマーに5時ちょうどのアラームを設定する。
朝の4時すぎから今日の日記を書くとは奇異に感じられるかも知れないけれど、書くことさえあれば、あるいは書くことが無くても「よしなしごと」は、どこかに落ちているものだ。
やがてキッチンタイマーが音を発する。それまで読んでいたメールマガジンを閉じ、コンピュータの電源を落とす。そしてきのうから厚手のものに替えた毛糸の帽子をかぶり、席を立つ。窓の外はいまだ、夜と同じ暗さを保っている。
朝飯 酢蓮、なめこのたまりだきによるフワトロ玉子、小松菜のソテーと生のトマト、納豆、揚げ湯波と蕪の葉の甘辛煮、明太子、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と椎茸と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとアボカドとベビーリーフのサラダ、ドリア、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、いちごのショートケーキ、“Hennessy XO”(生)