2017.11.15 (水) 家から持参すべし
「日本の3分の1の値段なんだから、買わなきゃ損だよ」と、オフクロが海外へ行くたび買い集めたコニャックやアルマニャックを飲みきることが、なかなかできない。
それらの栓を抜こうとすると、数十年を経たコルクはおしなべて、途中で折れる。「であれば」と、ビンの首に残ったコルクにワイン抜きをねじ込み、それを引き上げると、これまたおしなべて、コルクにはワイン抜きの螺旋の太さに穴が開く。
「であれば」と、今度はそのコルクを指で押してビンの中に落とし込む。そして中身を茶こしで漉し、別の瓶に入れ替える。この儀式めいた行いを、僕はこれまでどれほど続けてきただろう。
今年の6月20日、僕は”Old Parr”の1リットル瓶を、楽天の酒屋から1本2,964円で買った。翌日、羽田空港の免税店をのぞく機会があり、すると同じものに4,300円の値が付けられていた。
むかしは免税店へ行きさえすれば、とにかく酒は安く買えた。しかし今は、どうにも不思議なことになっている。その土地でしか手に入らない酒を除いては、旅に臨んでは「酒は家から持参すべし」なのかも知れない。
朝飯 納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ブロッコリーのソテーを添えたベーコンエッグ、切り昆布の炒り煮、明太子、たまり漬「一口大根」、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 朝のおかずを流用した弁当
晩飯 「コスモス」のトマトとモツァレラチーズのサラダ、カツレツ、ドライマーティニ、グラスの赤ワイン