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清閑 PERSONAL DIARY

2016.10.5 (水) チェンライ日記(7日目)

20161005o朝から日が差している。雨でも降らないかぎり、午前中の数時間をコンピュータに向かうなどは勿体ないと、きのうつくづく感じた。よって今日は、朝食の食休みもそこそこにプールに降りる。そして2時間ほども本を読む。

このホテルは、ロビーを出て車寄せの坂を下り、庭を抜けて外の道へ達するまでに、銀座でいえば晴海通りを築地に向かって数寄屋橋の交差点から歩き始め、歌舞伎座を通り越して昭和通りまで出るほどの距離がある。今日はその道のりを、ベルボーイが電動カートに乗せていってくれた。そのまま街まで行ければこんなに楽なことはないけれど、そういうわけにはいかない

「カオソーイポーチャイ」で汁麺を食べる。そのまま店の前の、白人向けのバービヤが並ぶチェットヨット通りを南に歩く。ワットチェットヨートの門前で左に折れれば、マッサージ屋”PAI”のある交差点に出る。昨日おとといと休んだせいか”PAI”は昼から混み合っていた。運良く先日のジェップさんに当たり、タイマッサージ2時間を受ける。

僕は、年賀状や暑中見舞いなど、時候の挨拶ハガキは出さない。いただいたそれに対しては旅先から返信を送る。ことし2月はバンコクの「グランドサトーンホテル」で年賀状への返信12通を書いた。1通あたりの文字数は200から300。書き終えるまでに2時間がかかった。この投函をホテルに頼み、しかしそのうちの1通も日本には届かなかった。僕の労作は遂に、郵便局へは持ち込まれなかったのだ。

今日は帰りに「ドイチャーンコーヒー」でエスプレッソをふたくちみくちで飲み干してから、暑中見舞いや残暑見舞いへの返信7通を書く。この店はケーキも美味い。しかしとても甘いそれを胃に収めれば多分、夕刻になっても食欲は訪れないだろうと踏んで、注文はしなかった。

午後もプールへ行き、iPhoneに設定した17:15のアラームが鳴るまで本を読む。あるいは泳ぐ。今日のプールサイドバーの担当者は商売熱心でなく、音楽もかけなければ飲み物の注文も取りに来なかった。そのお陰で居心地はとても良かった。対岸の森では鳩がずっと啼いていた

18時のシャトルバスで街に出る。いつものように、ナイトバザールの黄色いペコペコ椅子の広場へ行く。たらいに大量の豚の臓物を用意した店のオバチャンに「ガオラオか」と訊くと「バミーも入れられるよ」と、オバチャンは黄色い麺を指した。「バミーは要らない。スープも少なめで」と、そのモツ煮を買う。流石の僕もチムジュムには飽きた。いつものオバチャンの店ではソムタムを頼んだ。

広場のステージに踊り子が現れるのは、今回の旅では今夜が初めてではなかったか。そしてその伴奏は、いまや鼻で歌えるほど僕の耳には馴染んでしまった

ところでこの広場では毎晩、小さな子供が落花生を売り歩いている。そして大抵のテーブルで断られている。おかっぱ頭の色の黒い子が来たので「いくら」と訊くと「イーシップバー」と、その女の子は僕の目を遠慮がちに見ながら答えた。彼女の手には2袋が提げられていた。日本への土産にしてもいいやと、ふたつとも買う。そうして中を見たら、それは茹で落花生だった。これでは土産にならない。テーブル片づけ係の赤いTシャツのオニーチャンを呼び「これ、食べて」と、苦笑いをしながら頭を下げる。

この広場とも、今年は今夜でお別れであるナイトバザール前20:15発のシャトルバスに拾われ、部屋に戻って21時前に就寝する。


朝飯 “Dusit Island Resort”の朝のブッフェのサラダとベーコンとオムレツトースト中華粥、コーヒー
昼飯 「カオソーイポーチャイ」のバミーナム
晩飯 ナイトバザールのフードコートのソムタムガオラオ、ラオカーオ”BANGYIKHAN”(オンザロックス)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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