2017.10.11 (水) この季節になると
出勤してくる社員を迎え入れるため、事務室のシャッターを上げる。事務室の前にノレンを提げるため外に出ると、目の前にワゴン車が駐まっている。この季節、つまり木の葉の紅く色づくころになると、開店前からいらっしゃるお客様が多くなる。道が混む前に山へ上がり、紅葉を楽しもうとする気持ちが働くからだろう。
オヤジは営業時間外の商売を極端に嫌った。それは「準備が整っていない状態での接客は避けるべし」とか「時間は厳守すべし」というような考えによるものではなく、オヤジの生理や感情に基づいていることのように、僕には感じられた。
僕は逆に、営業時間外の商売は厭わない。というよりも、むしろ好きかも知れない。今朝のお客様にも喜んで、商品を販売させていただいた。
朝の薄日の差す天気は午後から一変し、空は、まるでタヒチに渡る前のゴーギャンの、ヨーロッパの雪の街を描いた絵のように暗くなった。それでもキャッシュレジスターを締めてみれば、売上金額は昨年のおなじ曜日のそれより隨分と高かった。
今日から家には誰もいない。よって終業後は食事を摂るため、オレンジ色のウインドブレーカーを身につけて、弱い霧雨の中に自転車を乗り出す。
朝飯 ハムエッグ、胡瓜のぬか漬け、鮭の親子漬け、なめこのたまりだき、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと揚げ湯波と青葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン
晩飯 「ユタの店」のピータン、焼き餃子、キムチ豆腐、焼酎「鏡月」(お湯割り)