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清閑 PERSONAL DIARY

2016.10.4 (火) チェンライ日記(6日目)

20161004v夜が明ける前は雨の音がしていた。夜が明けても雨は依然として降っていた。それが止んだのは8時ごろ。薄雲の間から日が差すと、西の空には虹が出て、しばらく消えなかった。今朝もロビーに降り、しかし今日はそこからの階段ではなく、外の菜園の小径を歩いてブッフェの会場に行く

午前中はほとんど部屋で本を読むか、コンピュータに向かっている。今日もその最中にメイドが部屋掃除に来る。洗濯はこれまで、翌日午後の仕上がりと思ってきた。しかしクリーニングの伝票をよく読んでみると、急ぎは4時間、通常は10時間で当日中の完成と書いてある。即、旅のデータベースに加える。

炎天下、2キロ弱の道を歩いて街に出る。昼食は軽めに、今日は「カオソーイポーチャイ」のガオラオにして、ライスは頼まない。このガオラオ、通常はメシのおかずにするためのものだから塩味は濃い目ではあるけれど、特に豚の血の煮こごりが美味い。朝は豚の臓物入り中華粥。昼はおなじく豚の臓物入りスープで、臓物好きの僕は大満足である。

行きつけのマッサージの”PAI”の入口には、きのうから”3-4″という数字と共に短いタイ語を書いた紙が貼ってあり、中は無人である。左手のソイに回ってみると、2階で工事が行われていた。”3-4″は「10月3日と4日はお休み」ということなのかも知れない。

マッサージは諦め「ドイチャンコーヒー」で冷たいコーヒーを飲んでひと息を着く。そしてまた、人が歩くようにはできていない、今どき誰も使わない公衆電話2台が並んで道をふさいでいるタイの典型的な歩道を歩いて、否、歩道から降りたり、また上がったりしながらホテルに戻る。毎日4キロも5キロも歩いて昼食を摂りに行くなどは、日本では絶対にできないことである。

午後はプールで2時間ほども本を読む。プールには昨年までとは異なり、バーに置かれた装置から西洋のポップスが流れている。そのポップスが、きのうはプールサイドに中国人があらわれるなり中国の曲に変わった。海外まで来て自国の音楽を聴かされて嬉しがる人間がいるのだろうか。しかし2013年7月、ネパールの古都バクタプールには、中国人観光客におもねるため中国の音楽を流す店がたくさんあった。僕は海外においては、その国の音楽だけを聴きたい。また、プールサイドの音楽は僕には迷惑だ。せっかくの鳥の声が台無しではないか

毎日のことながら、今日も18時のシャトルバスに乗ってナイトバザールへ行く。バスから降りた際に、一緒に乗り合わせたふた組のファラン夫婦が、バスの運転手に街についてあれこれ訊いている。運転手は大まかなことしか答えない。よってその4人組には「ナイトバザールの食事場所は大きく分けて2個所。ここを進んで左手はデラックス、その先に市民用のフードコート」と僕が教える。空港からいきなりホテルに運ばれれば、街についてはなにも分からなくて当然である。

僕はといえばやはり、チーク材をふんだんに使ったデラックスなところは素通りをして、奥の「黄色いペコペコ椅子」の広場へ行く。空は夕刻の明るさを残している。客席はいまだ閑散としている。広場の両側に並ぶ店の中にイカ焼きを見つけ、ここで烏賊の足ひと串を炙るよう頼む。それから31番ブースの前の席に着き、きのうとおなじオバサンにチムジュムを注文する

烏賊の足の炭火焼きにはパクチーがたっぷりとのせられていた。きのう買ったラオカーオ”BANGYIKHAN”が美味い。すっかり酩酊し、ステージの前まで歩いて振り向くと、空は既にして夜のそれになっていた。広場はいつの間にか満員の盛況である

目抜き通りまで歩くと警察が検問を敷いていた。ホテルを20時に出たシャトルバスが停まる。乗客すべてが降りたところで乗り込もうとすると「今はポリスがいる。20時50分にまた来る」と、僕にはそう聞こえることを運転手が発した。警察官がいて何の問題があるのかは不明だったけれど僕は頷き、道を隔ててはす向かいのマッサージ屋に入る。そして足マッサージを30分のみ受ける。

20時50分にシャトルバスの停車場所に行くと、しかしバスはいつまで待っても来ない。21時17分、ようやくその白い車体が見える。運転手は、先ほどは慌てていて”nine fifteen”を”eight fifty”と言い間違えたのだろうか。ふたりの小さな子供を連れたファラン夫婦の夫の方は、無事バスに乗れたことがよほど嬉しかったらしく、車内で小さくガッツポーズをした

ホテルには21時30分に戻った。即、シャワーを浴びて22時に就寝する。


朝飯 “Dusit Island Resort”の朝のブッフェのサラダとベーコンとオムレツトースト中華粥、コーヒー
昼飯 「カオソーイポーチャイ」のガオラオ
晩飯 ナイトバザールのフードコートのチムジュム、烏賊の足の炭火焼き、ラオカーオ”BANGYIKHAN”(オンザロックス)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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