2017.8.20 (日) 無為の時
春夏秋冬、年に4本のタバコまたは葉巻を吸う。なぜ吸うか。マリファナなどよりよほど習慣性の高いドラッグを法で許している国家の無定見さが面白いから吸う。なぜ年間4本に限るか。ニコチンの虜になると、タバコは嗜好品から中毒緩和剤に成り下がる。それを避けるための、本数の制限である。
記憶を辿れば、今年は1月から3月のあいだの、ごく早い時期に1本目を吸った。4月から6月のあいだには1本も吸わなかった。そして本日の夕食後、ことし2本目のタバコ、正確には葉巻を吸う。
この葉巻は昨年6月、ミャンマーの、無数の仏塔で有名なバガンから街道を下った宿駅ニャンウーの市場で買った。1本目はその晩、泊まっていたバンガローのデッキで吸った。味は覚えていない。今夜のそれは2本目である。
年4本に限っていても、タバコの味は分かる。ミャンマーの安葉巻は、やはりミャンマーで吸うべきもののように感じられた。
「年に4本のタバコまたは葉巻を吸う」とはいえ、過去を振り返ってみれば、4本までは吸わないことが多い。そして小遣い帳とは異なり、残りの本数を来年に繰り越すことはできない。
ことし3本目のタバコはあるだろうか。あるとすれば、それはタバコだろうか、あるいは事務机の引き出しに1本だけ残った安葉巻だろうか。タバコの良さは、無為の時を過ごせるところにあるように思う。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、納豆、瓜のぬか漬け、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、きゅうりのたまり漬、メシ、豆腐と万能葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 トマトのサラダ、ほうれん草のサラダ、マカロニサラダ、肉団子のオーブン焼き、“Charmes Chambertin Armand Rousseau 1983”