2022年7月の日記31本
2022.7.31(日) いささかの寂寥
きのうは20時すぎに就寝した。目を覚まして時刻を確かめると、いまだ日の改まらない23時38分だった。輾転反側して2時間あまり。眠気は遂に訪れない。仕方なく起床して仏壇に花と水と線香を供え、日記に取りかかる。
日記は現在、5日分の在庫がある。そのうちの、既に完成しているおとといの日記を公開する。次に、文章のみ書けているきのうの日記に画像を加えて完成させる。本日、仕事上でし忘れては困ることをメモに残す。きのう隠居で撮った、SNSに使えそうな画像を専用のフォルダに移す。未知の人によるふたつのウェブログを巡回すると時刻は3時20分。かすかに、ではあるものの、眠気を感じたことを幸いとして寝室へ戻る。
気づくと外が明るくなっている。時刻は5時38分。これで今日も、充分な睡眠を以て仕事ができる。
昼食は前日に続いて、茄子と乳茸のつゆによる素麺。
笠の裏や軸から白い粘液をしたたらせることにより「乳茸」と呼ばれるキノコは、全国的には食べらていないと思う。食感の悪さから、関東北部でも、むかしは山で蹴飛ばされていたというはなしは本当だろうか。
乳茸はもっぱら、茄子と炒りつけたり、麺類のだしに使ったりする。夏の味である。もっとも夏も、中盤に差しかからなければ出ない。つまりこれを味わうころには、夏も峠を越えようとしている、ということだ。いささかの寂寥を覚えないわけにはいかない。
朝飯 トマトのサラダ、納豆、冷や奴、唐辛子の炒りつけ、柴漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、炒め茄子の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸のつゆによる素麺
晩飯 Moët & Chandon Brut Impérial、パン其の一とトマトとオリーブのサラダ、パン其の二、「東京ぱすた日和」の「上澤梅太郎商店のなめことしその実の和風ソース」に納豆を加えたスパゲティ、桃、Chablis Billaud Simon 2015
2022.7.30(土) 厄介なこと
「もう大丈夫だ」と感じた。平熱に戻ったことは、体温計を用いなくても分かる。不具合は、長く横になっていたことにより腰が痛むくらいのものだ。しばらく休んでから充電中のiPhoneに手を伸ばす。時刻は2時38分だった。
起きて服を着て寝室から隣の洗面所へ移り、カーテンをずらす。星が出ている。東側の廊下を伝って食堂に出る。東と南に面した窓を開ける。北側の手洗いと風呂の脱衣所の窓も開ける。その瞬間、男体山や女峰山や太郎山の方から冷気が屋内に流れ込んでくる。
きのうは巻末の解説まで至っていた本を読み終え、新たな1冊を棚から選んだ。いつのころからか、本を読むときにはインターネットに繋がっている端末が手放せなくなった。本を読めば未知のことが出てくる。時には文中に明らかな誤りのあることに気づく。それらを確かめながら読み進むには、検索エンジンが要るのだ。
紙の上に活字を追うことに疲れると、TikTokで動画を観た。スワイプを繰り返すうち「新型コロナワクチンのブースター接種は必要ない」と訴える人が出てきた。
「国が3回も4回も接種を勧めるのは、薬が余っているからに他ならない。国と製薬会社のあいだには、購入した薬を捨てられない取り決めがある。よって国は、国民へのワクチン注入を止められないのだ」と、その人は自説の主張に余念がなかった。
とすればバイデンの4回目の接種も残薬処理のためだった、というのか。それを言えばその人は「打っているか打っていないかなんて、誰にも分からないんですよ」と返すだろう。もっともバイデンは、4回のワクチン接種を受けてもコロナに罹った。厄介なことである。
朝飯 万願寺唐辛子の網焼き、生玉子、柴漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、炊き込みごはん、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸のつゆによる素麺
晩飯 冷やしトマト、冷や奴、柴漬け、枝豆、木須肉、炊き込みごはん、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2022.7.29(金) 副反応
ウェブショップでモノを売るか買うかしている夢を見ながら目を覚ます。からだが熱を帯びている。尿意を覚えていても、手洗いへ立つことができない。10分か20分ほどしてようよう寝台から降りる。時刻は0時53分。
用を足し、食堂に出て食器棚の抽出に体温計を探す。電子型とはいえ、いかにも古びたそれは、5分を過ぎても検温が終了したことを報せない。しびれを切らして表示窓を見ると、数字は38.2とあった。
妊婦が服用しても安心な鎮痛解熱剤カロナールが市場より払底していると、このところのニュースは伝えている。新型コロナウイルスのワクチンによる発熱に用いられるため、とのことだが、なぜ今になっての不足なのだろう。
僕は風邪で熱を出すたびセキネ耳鼻科にかかり、そのとき処方されたカロナールの余りを数十錠剤ほども持っている。これがまとめて納めてある、本棚の下の抽出から出す。そしてもっとも日付の古い紙袋に入った「200」を4錠、服用する。
今度はウェブショップではなく、実店舗でモノを売る夢を見ながら目を覚ます。時刻は5時30分。体温は36.8℃。「この分なら大丈夫か」と起きて朝食を摂り、7時35分に仕事場に降りる。そして通常の仕事のほか、味噌蔵の雨樋の具合を調べに来た業者と、蔵の裏手に回ったりする。
9時を回るころに、ふたたび調子が悪くなってくる。自宅へ戻って体温を測ると37.0℃。熱はそれほどでもないものの、からだのあちらこちらが痛い。以降は休むこととして自宅に引き上げる。
16時30分の体温は37.9℃。ここでカロナール200を4錠、服用する。これにより熱が下がり、夕食は摂れたが入浴は避ける。
朝飯 鶏卵雑炊、唐辛子の炒りつけ、柴漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬
昼飯 2種のサンドイッチ、ミルクコーヒー
晩飯 茄子と乳茸のつゆによる素麺、唐辛子の炒りつけ、煮卵、炊き込みごはん、ごぼうのたまり漬、西瓜
2022.7.28(木) 4回目のワクチン接種
4回目のワクチン接種は、打とうと思えば今月はじめに打てた。しかし2月10日に3回目の接種を受けたときには、2日後まで熱が下がらなかった。それを考えれば、接種日の翌々日まで予定を空ける必要がある。その日程の関係から、接種は今日になった。
初回の接種からずっと世話になっているセキネ耳鼻科の今回の薬液はファイザー。よって僕が受けた新型コロナウイルスのワクチンは、ファイザー、ファイザー、モデルナ、ファーザーとなる。注射の痛みはほとんど感じなかった。手渡されたメモの9時43分が過ぎたことを確かめて、待合室を去る。
過去の3回とも、接種した日の日中に異変は起こらなかった。10時30分より製造会議に出る。午後も通常の仕事をこなして閉店に至る。
夕食の最中より、妙な感覚を覚える。酒の酔いとは明らかに違う。このところ孫のリコは家内と風呂に入る。今夜に限っては、先にシャワーを浴びさせてもらう。そして早々に寝室に入る。
朝飯 冷や奴、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、2種の茄子の味噌炒り、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、胡瓜のぬか漬け、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 茄子と乳茸のつゆによる素麺
晩飯 トマトと胡瓜とレタスとオリーブのサラダ、Old England、パン、マカロニと鶏とマッシュルームのグラタン、2種のチーズ、Chablis Billaud Simon 2015
2022.7.27(水) その光へ向かって
1993年6月、西研究所の「マトリックススーパーシニア」という研修を受けた。そのとき、共に受講していた同級生ヨネイテツロー君に「ウワサワの休みって、いつだよ」と訊かれた。「出張とか、こういう研修の行き帰りとか…」と僕は答えた。「それも辛れぇな」とヨネイ君は目を大きく開いた。とにかく休みは研修や出張へ出かけたときの行き帰り、それ以外の日はほとんど仕事、という生活を何十年も続けてきた。そしてこれからも、それはしばらく続くだろう。
この歳でそのような生活を続けていくには、からだの手入れが欠かせない。伊豆での治療もそうなら、きのうの眼科の検診も、そして今日の歯科の検診も、またそのひとつである。
きのうの日記にも書いたことだが、会社を不在にする時間をできるだけ短くするため、きのうの眼科には15時30分、今日の歯科には9時の予約を入れた。東京の空気は乾き、風が吹いている。不快指数はきのうの日光よりよほど低いだろう。雲の動きが疾い。「あの雲の上を飛んで、南の国へ行きてぇな」と考える。
北千住から昼すぎの下り特急に乗る。それが下今市に着く直前になって、雨が車窓を激しく叩きはじめる。きのう駅には自転車で来た。会社に電話をしてクルマを寄こしてもらっても、駅の出口からクルマまで数メートルを歩いただけでずぶ濡れになりそうな豪雨である。
待合室で本を読みながら雨の収まるのを待つ。雨は55分後にようやく上がった。西の空の雲が切れて、その向こうに明るい光が見える。その光へ向かって自転車のペダルを踏む。
朝飯 “The Garden”の朝の定食
昼飯 「萬福」のひやしそばとりごま味
晩飯 生の胡瓜、柴漬け、昆布の佃煮、2種の茄子の味噌炒り、マカロニサラダ、刻みキャベツを添えたメンチカツとコロッケ、GILBEY’S VODKA(ソーダ割り)、古印最中、Old Parr(生)
2022.7.26(火) すべては遊びのため
2018年秋、さいたま市の眼科で白内障の手術を受けた。以降の検診は半年に一度と申し渡されていたものの、その規則性は「コロナ」により崩れた。かかりつけの歯科は東京の大井町にあって、こちらの検診も半年に一度。しかしおなじ理由により、間遠になっていた。
さいたま市の眼科と大井町の歯科をおなじ日に訪ねることは、不可能ではないにしても忙しい。よって今回は2日をかけることとし、しかしできるだけ会社を空けないよう、眼科には初日の夕方、歯科には2日目朝に予約を入れた
さいたま市の眼科は個人病院ながら、たくさんの技師がいる。諸々の測定や写真撮影は、滞りなく進行する。本日の視力は両眼ともに1.0。最後の、医師による検査は、医師と看護師の指により大きく開かせた眼球に強い光を当てながらのものだ。眼球には瞳孔を開く薬が与えられているため、余計に眩しい。「レンズはしっかり収まっています。眼底にも問題はありません」と先生は言った。
ある飲み屋で本を読みながら「メガネは要らないんですか」と訊かれたことがある。僕は、自分が受けた手術のことを話した。「私は後悔してます」と、数ヶ月前にやはり白内障の手術を受けたというその人は、眼鏡を着けたり外したりした。
レーザーにより目の真ん中を真円に切り、古い水晶体を超音波で破砕して、代わりに三焦点レンズを埋め込んでもらったのは、すべて遊びのためだ。本屋の書架に並ぶ背表紙も、街の飾り窓も、夏空に湧く白い雲も、すべて明瞭に認識したいではないか。
朝飯 トマトのスクランブルドエッグ、茄子の揚げびたし、納豆、隠元豆の胡麻和え、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 素麺
晩飯 「バードコート」のあれや、これや、それや、他あれこれ、チリのシャルドネ
2022.7.25(月) 夏はあきらめない。
起きて洗面所に来ると、先ずは遮光カーテンをずらして外を見る。空は既にして明るみを帯びている。しかしその大部分は、雲である。食堂の、食器棚の電波時計は3時57分。3時台の起床は「得した感」が強い。
電気湯沸かし器は、電源が入っていなくても水温が示されている。その温度は27℃。それがすなわち室温でもあるのだろう。東と南に面した窓を開け、更には北側の手洗い、風呂場の脱衣所の窓も開ける。天井の空気調整器を作動させずに部屋を涼しくするためだ。
素麺は7月に入ってから買おうと考えていた。それにはわけがある。
いつも使っている煮干しの、長崎県沖の鰯が今年は不漁だという。そのため発売は6月から7月にずれ込むと、頼みつけの乾物屋からは伝えられていた。麺つゆの材料も、その店から取り寄せようとしていた。送料のことを考えれば、煮干しと麺つゆの材料は同時に注文すべきだ。だったら素麺も、夏になる前に買うことはない。
そうしていざ7月になって、長男が贔屓にしている素麺屋のページへ行ってみたところ、繁忙により以降の出荷は8月下旬とあった。それでは桑田佳祐の名曲ではないけれど「夏をあきらめて」になってしまう。よって僕の素麺は、別の店から取り寄せた。
煮干しと麺つゆの材料は数日前にようよう届いた。今朝はそれを用いて麺つゆ1リットルを作った。素麺は、今日の昼から食べることができるだろう。薬味は午前のうちに買っておく算段である。
朝飯 炒り豆腐、マカロニサラダ、揚げ玉とひじきのふりかけを薬味にした冷や奴、めかぶの酢の物、柴漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、トマトと大根と若布の味噌汁
昼飯 素麺
晩飯 トマトとキウイのサラダ、茄子の揚げびたし、刺身湯波、鮭の日光味噌と地酒粕漬け焼き、玉子焼き、蕪と胡瓜のぬか漬け、「栗林酒造店」の「春霞純米吟醸」(冷や)、孫の残したオレンジケーキ、Old Parr(生)
2022.7.24(日) 大きなテーブル
店でお客様の相手をさせていただきながら「これは」と感じるお客様には「汁飯香の店 隠居うわさわ」の名刺をお渡ししている。隠居のことは、お客様から先に訊かれることも少なくない。このところは「いらっしゃることがお決まりになりましたら、数日前までにご連絡ください」と申し上げている。前日の予約では間に合わない週末も少なくないのだ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の開店は2020年3月。準備は前年の秋から進められた。僕は大きなテーブルが好きだ。大きなテーブルに見知らぬどうしが着き、それぞれが自分の領域を守りながら、気が向けば顔を合わせたばかりの人と言葉を交わす、そういう飲食のかたちが僕は好きだ。そのようなテーブルを持つ食堂、喫茶店、飲み屋、バーを、僕はいくつも知っている。
この、大きなテーブルに人々が集って、ということをしづらくしたのが「コロナ」である。隠居が満席になりやすい理由のひとつにテーブルの大きさがある。たとえおひとりでも、そこにお着きになれば、それでそのテーブルは満席である。
この状況を改善するため、ふたり用のテーブル3客を、なじみの材木屋に注文した。大きなテーブルは、現在は畳に座布団の個室「杉の間」に移す。これにて隠居はすべて椅子席になる。ふたり用のテーブルが届くのは今月29日。4回目のワクチン摂取の翌日のため、僕が立ち会えるかどうかは分からない。
朝飯 炒り豆腐、マカロニサラダ、すき焼き、クーブイリチー、柴漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布とパプリカの味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 韮と椎茸の玉子焼き、蒸し焼売、青椒肉絲、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、オレンジケーキ、Old Parr(生)
2022.7.23(土) 炊き込みごはん
海の幸、山の幸を豊富に盛り込んだ雑煮が自慢の地方から、雑煮は汁と餅のみ、という地方へ嫁いだ人が「情けないところへ来てしまった」と泣いた、という話を聞いたことがある。しかし嫁を迎えた家の人には「出汁の文化を知らないか。第一、ゴテゴテと具を盛った雑煮など下品ではないか」という戸惑いがあったかも知れない。
同じような話は他にもある。
インドシナから日本に嫁いだ人が夫と蕎麦屋に入った。目の前に運ばれた汁蕎麦に、野菜は熟練の技術により薄く刻まれた少量の長葱のみ。こちらも「情けないところへ来てしまった」と泣いたという。インドシナの豊穣を知る身としては「さもありなん」とは思う。「引き算の美学なんて知らねぇ」である。
今朝のごはんは白飯ではなく炊き込みごはんだった。炊き込みごはんには、僕はおかずは生玉子しか要らない。それ以外のおかずはごはんの美味さを邪魔するだけだ。土日月の朝は、家内は「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ6時に入る。よってその3日間の朝食は自分で作る。炊き込みごはんのお陰で今朝の食事づくりは簡単に済んだ。
そして7時35分になるのを待って、仕事場へと降りる。
朝飯 炊き込みごはん、生玉子、柴漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、豆腐と万能葱の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦(大盛り)
晩飯 GILBEY’S VODKA(ソーダ割り)、肉味噌納豆スパゲティ、Chateau Tour Haut-Caussan 1993
2022.7.22(金) 直前まで不明
昼食は事務室でそそくさと摂った。というのも「汁飯香の店 隠居うわさわ」にテレビの取材の入る可能性があったからだ。その旅番組には筋書きがほとんど無く、よって行けるか行けないかは当日の1時間前にならなければ分からないと、テレビの担当者からは伝えられていた。
電話は正午に入った。内容は以下。
「50分から60分で到着する。土鍋炊きのごはんは、出演者が席に着いたときに『炊きたてです』、あるいは『間もなく炊き上がります』の状態にしておいて欲しい。夜は公園でバーベキューをする。ごはんも炊くので隠居で使用してる米と水を手に入れたい」
「よりによって」ということが日常にはしばしば発生する。長男はお得意様を訪問していて不在。店には1万円のセット4箱と5千円のセット1箱をいますぐに作り名入りの熨斗をかけよ、というお客様がお待ちになっている。社員の一部は昼休みに入ろうとしている。水を入れる容器はどこで手当をするべきか。
先ずは家内に電話をし、取材隊の来訪する時間を伝える。販売係のササキユータ君には昼休みを1時間おくらせるよう言う。事務係のマスブチサヤカさんには熨斗に筆を加えてから昼休みに入るよう言う。取材のあるなしが直前まで不明だったことにより、隠居係のタカハシリツコさんは既にして昼休みで不在。
隠居へ走り、10リットルのジョウロで3回、打ち水をする。家へ戻って汗まみれのシャツを着替える。事務室に降りると国道121号線を隔てた駐車場に何台ものマイクロバスや四輪駆動車が駐まりはじめた。ふたたび隠居へ走って厨房で待機をする。
僕の仕事は、出演者に最適の温度で味噌汁をお出しするための火の番。味噌汁が席に運ばれた後は勝手口から玄関へ回り、靴を並べ直した。靴は10足以上はあったように思う。
取材は1時間ほどで無事に完了した。「やれやれ」である。放映は9月の予定。番組の名は、きのうまで折衝に当たっていた長男は知っているかも知れないけれど、僕は知らない。
朝飯 炒り豆腐、菠薐草のソテー、すき焼き、クーブイリチー、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、昆布の佃煮、メシ、若布とオクラの味噌汁
昼飯 サンドイッチ、牛乳
晩飯 「食堂ニジコ」のあれや、これや、それや、他あれこれ。5種の日本酒(冷や)
2022.7.21(木) 野蛮人の朝食
僕の本棚には石下直道の「食生活を探検する」が2冊あった。1冊は自分で買ったもの。もう1冊はオフクロの死後、オフクロの本を処分する際に見つけたものだったと思う。余分の1冊は長男に譲った。同じ著者による本は他に「リビア砂漠探検記」がある。こちらはいまだ読んでいない。いずれ時が来れば、手が自然に伸びるに違いない。
粒食と粉食をくらべれば、粒を粉にするという一手を加えて食べやすくした分、粉食の方が明らかに優れると言った人がいる。ヨーロッパや西アジアなどの粉食圏にくらべて粒食圏の日本は、だからその点において劣っていると、その人は言外に滲ませていた。
僕の今日の朝食はいつもの米飯だった。昼はにゅうめんで、夜はソーミンチャンプルーだった。上記の人からすれば、朝は野蛮人で、昼と夜は文明人だった、ということになる。
素麺は先日、8キログラムを買った。そして今日までに1キログラムを食べた。よっていまだ7キログラム分は、文明的な食生活を送ることができるだろう。もっとも前述の「粉食の人」の主食はパンで、麺ではなかったように記憶をしている。
朝飯 クーブイリチー、納豆、豆腐の玉子とじ、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、鮭の焼きほぐし、メシ、トマトと小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 チーズのたまり漬、らっきょうのたまり漬、昆布の佃煮、ソーミンチャンプルー、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2022.7.20(水) めまぐるしく変わる
このところの週間天気予報はめまぐるしく変わる。今週末から先はしばらく晴れの予報が出ていた。ところが今日になってみれば、日光市は月末まで曇りまたは雨の日が続くと出ている。最高気温も30℃に達する日は1日しかない。
今年の前半の気温は低かった。梅雨は異常に短く、今になってから、まるで暴れ梅雨のような豪雨が列島の各所に発生している。
生姜は雨を好む。もっともそれは、適切な時期に適切な量が降った場合に限られる。今年の生姜の出来はどうだろう。茗荷は収穫期に大雨が降ると一気に高騰する。よって大産地で生産されたものを業者を通じて買うことは2012年より漸減させ、ここ数年は全量を近隣の農家から仕入れている。
大きな生産地は、平時においては、とても頼りになる存在だ。しかしそこからの供給のみに頼っていると、一朝有事の際にはとても困ることになる。ウクライナの小麦と同じ理屈である。
大きなご予約をいただいて、午後は商品300箱を指定の場所へお届けする。
朝飯 納豆、ハムエッグ、クーブイリチー、小松菜のおひたし、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、トマトと大根と若布の味噌汁
昼飯 「食堂にじこ」の冷やし中華(大盛り)
晩飯 秋の「コッペパンまつり」へ向けて試作した4種のパン、すき焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、浅蜊と昆布の佃煮、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2022.7.19(火) 極端に分かれそう
釣り銭には専用の金庫を用意している。売上金と小口現金の金庫も、それぞれ別にしている。理由は、特に小口現金が予期せず底を突いたときに、釣り銭の方からとりあえず借用したりするうち、双方の数字に齟齬の生じる可能性が高くなるからだ。
この3連休のあいだに、5,000札と1,000円札の在庫が尽きた。1円玉の在庫も増やす必要がある。よって9時を回るとすぐに銀行へ行き、両替の手続きをする。また、先週月曜日からきのうまでの8日間の売上金を入金する。
銀行での用事には、結構、時間を食う。郵便局もまわって帰社すると10時が近かった。「朝一番とメモのある配達にはいつ行くのか」と、店から声がかかる。即、出かける旨を伝えて席を立つ。雨が弱く降っている。1キロほど離れた会社にお届けする商品は、透明のプラスティック袋で覆った。
夕刻にお見えになったお客様のお支払いは、小切手によるものだった。エアレジには、金種としてGOTO関係のクーポン券は登録してあるものの、小切手は想定していなかった。受け取ったばかりの小切手は、売り掛け扱いにすべきか、どうなのか。その判断がつかなかったから、小切手は小口現金の金庫に納め、その金庫から小切手分の現金を取り出してキャッシュレジスターに入れる。閉店後、3台のキャッシュレジスターの記録と現金在庫は1円の差もなく一致した。
ところで今日のこの日記は「フムフム」と、ひと言ひと言を理解しながら読む人と「めんどくせー」と読み飛ばす人が極端に分かれそうな気がする。ジェイコブ・ソールの「帳簿の世界史」を名著と長男は言ったけれど、僕には苦しかった。僕は、勉強や、何かの役に立てようと意図してする本読みは苦手なのだ。来週の火曜日と水曜日はすこし長く電車に乗る。読みさしの本は半分ほどまで達している。予備の1冊を持つ必要があるだろう。
朝飯 ミズの炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、トマトとキウィの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、冬瓜と豚肉とオクラの味噌汁
昼飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
晩飯 小松菜のおひたし、クーブイリチー、炒り豆腐、大根おろしを添えた鮭の漬け焼き、薩摩芋のレモン煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、バナナケーキ、Old Parr(生)
2022.7.18(月) 常夏の国
朝、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場の掃除と納品を済ませてから、如来寺の、大きな桜の木の下にホンダフィットを駐める。そして6日前の、妹の五十回忌に供えた花を片付ける。同時にお墓の、花立てと線香立ての周囲を水とタワシで洗う。
クルマへ戻りながら、手拭いで濡れた手を拭く。「そういえば」と、右の人差し指にアカギレの無いことに気づく。
僕の手や足は常に乾燥している。手は、新型コロナウイルスが世に出現する何十年も前から、アルコールで頻繁に消毒している。そのふたつにより、僕の手指には1年の過半どころかほとんどのあいだにおいてアカギレがある。
今年、もっともしつこく治らなかったのは、右人差し指の先のアカギレだった。これが、6月に琉球で過ごした3日のあいだに消えた。しかし日光へ戻るとふたたび切れた。そしてこの日記によれば今月5日に、その切れた個所に軟膏を詰め込み、バンドエイドを巻いた。
そのバンドエイドをいつ外したかは覚えていない。しかしその後、アカギレの切れていないところからして、季節は完全に夏になったものと思われる。
これから何十日後かに指先が切れれば、夏はそこで終了、ということだろう。齢を重ねるに従って、夏にしか生きられないからだになってきている。更に年をとれば、常夏の国で生きるしかないのではないか、という気もする。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ミズの炒り煮、冬瓜と豚肉の淡味炊き、椎茸と筍と春雨の中華風炒め、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 ジーマミー豆腐、隠元豆の胡麻和え、茄子の揚げびたし、油淋鶏、胡瓜と蕪のぬか漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2022.7.17(日) 暑さと涼しさ
久しぶりに晴れて、日が差している。朝の天気予報は、高い気温と強雨の可能性を伝えていた。午前のいまだ早い時間に隠居へ行く。「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様に涼しさを感じていただく仕掛けは、風鈴、よしず、打ち水、扇風機、そして床の間の緑色の絵、のみ。そのうち葦簀については、このところの長雨により、東に面した軒先から外してあった。隠居へ行ったのは、この葦簀をふたたび立てかけた方が良かろうかと考えたことによる。
隠居の庭にはいくらかの風が吹いていた。調理場の家内、帳場のタカハシリツコさんとすこし話して、今日のところは葦簀は必要なかろうということになる。
隠居の、推定築150年の建物は、上から見ればほぼ正方形で、東側と南側は庭に面して開放されている。中へ入れば書院づくりではあるものの、外観は琉球の伝統家屋に似る。個人としては、暑い夏を望んでいる。しかし隠居だけは、涼しくあって欲しいと思う。
すべての社員が去った18時20分のころより強い雨が降ってくる。10分ほどしてその勢いが収まると、東の空はふたたび明るくなって、得も言われない美しさに変わった。そして傘を持ち、家内とホンダフィットに乗り、日光の、なにかとお世話になっているビストロの、開店一周年記念の食事会へと向かう。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生玉子、納豆、めかぶ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、トマトと揚げ茄子の味噌汁
昼飯 納豆で食べる素麺
晩飯 “Girouette”のあれや、これや、それや、他あれこれ、2種の白ワイン、MARC de CHAMPAGNE JEAN GOYARD(生)
2022.7.16(土) ひさかたの
食堂の南東に面した窓から、ひさかたの朝の光が見える。その光は天球全体の面積からすれば、いかにも小さい。しかし光は光である。それを有り難く感じて屋上へ上がる。そしてニコンの一眼レフのレンズを東へ向けてシャッターを切る。
羽田からバンコクを経由してウドンタニー、ウドンタニーからチェンライへは夜行バス、チェンライからバンコクに戻ったらそこで2、3日を過ごし、深夜便で羽田へ戻る。この10日間ほどの旅を来春のはじめに行うこととして、航空券はいつ注文できるかを、先週より懇意の旅行代理店に問い合わせていた。そして今朝は、その返事がようやく戻った。提案された往路は以下。
NH877 羽田(00:50)―バンコク(05:55)
WE002 バンコク(07:10)―ウドンタニ(08:15)
しかしバンコクに着いてから次の便が出るまでの時間は僅々75分。スワンナプーム空港のMCTつまり最低乗り継ぎ時間の75分には収まるとはいえ、いかにも綱渡りだ。更に、チェンマイ、チェンライ、プーケット、クラビ、サイム、ハジャイとは異なって、ウドンタニーへ飛ぶにはバンコクで一旦、タイに入国する必要がある。荷物を極端に減らして機内持込にしなければ、この乗り継ぎはかなり危うい。
それにしても旅行社の手配係はなぜ、往路にNH877を選んだのだろう、TG6106つまりNH849なら羽田を00:05に発ってバンコクには04:35に着くのだ。こちらなら乗り継ぎに2時間35分を使える。それでも、いずれ半年も先のことだ。あれこれ摺り合わせてみることにしよう。谷口正彦が「冒険準備学入門」に書いたとおり、旅の楽しみのかなりの部分は事前の準備にあることだし。
朝飯 椎茸と筍と春雨の中華風炒め、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、揚げ茄子、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豚もつと玉葱の味噌汁
昼飯 しょうがのたまり漬の牛しぐれ煮のおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、日光味噌のフリーズドライ味噌汁”with LOVE”
晩飯 もつ煮、ソーミンチャンプルー、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2022.7.15(金) それどころではなかった。
広尾の駅から徒歩数分のところで開かれる勉強会に、長男は申込みをしていた。ところが身辺が急に慌ただしくなったことにより、どうやら参加できないと、数日前に言ってきた。「だったらオレが代わりに出るか」と答えてハタと思い当たった。7月15日は、何十年も前から賞与の支給日だった。長男は即、代理の者も含めて参加できない旨を先方へ知らせた。先方からはこれまた即「新型コロナウイルス感染者の急増を受けて、勉強会の中止を検討中。欠席については気にしないで欲しい」旨の返事が戻った。
現在の「第7波」により、夏休みの旅行を全国的に支援しようとしていた政府の予定も「今はその時期ではない」と、延期が決まった。ただし一昨年の春から今春までたびたび発せられた緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は、見送られそうだ。いずれにしても、国民としては国の決めたことに従うのみ、県民としては県の決めたことに従うのみ、である。
さて社員への賞与の支給は、ひとりずつ面談をしながら、になる。本日、午前から午後にかけて面談できたのは4名。すべてを完了するまでには数日を要するだろう。
朝飯 ミズの炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、温泉卵、納豆、じゃこ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と豚もつと若布の味噌汁
昼飯 五目おこわ、冷や素麺、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
晩飯 トマトとレタスとブラックオリーブのサラダ、きのことグリーンアスパラガスのソテーとたまり漬によるソースを添えたビーフステーキ、Chateau Tour Haut-Caussan 1993、ケーキ、Old Parr(生)
2022.7.14(木) 夏空の
このところ梅雨の戻ってきたような天気が続いている。その鬱陶しさに促されてか「梅雨は本当に上がったのか」とか「梅雨明け宣言など、しなかった方が良かったのでないか」と言う人まで出てきた。ウェザーニュースの予報を見ると、今日から10日後の24日まで、雨や曇りの日が続いている。26日と27日は埼玉と東京へ行く。雨の日に外で行動するに当たって困ることを挙げていけば、十指にも余るかも知れない。
血圧や血中の脂質について定期的に調べてもらっているオカムラ外科に、10時前に出かける。今日の血圧は、上は110台、下は60台だった。「良いですね」と先生は言ったものの、降圧剤を飲んでいれば、まぁ、こんなものだろう。
午後は、いつの間にか胃腸に関してはかかりつけとなった、宇都宮のサクライ消化器内科を訪ねる。おとといに覚えた胃痛を気にしてのことだ。胃カメラによる検査を受けたのはいつだったかと訊ねると、先生はコンピュータのカルテを覗き込んだまま「令和元年は平成何年でしたっけ」と僕に確かめた。僕は子供の生まれ年さえ元号では覚えていない。先生は僕に2、3の指示を与え、それでしばらくは様子を見ることとして、薬は処方しなかった。
飛行機で空を飛んでいると、雲に出たり入ったりしながら、時には揺れの大きなることがある。宇都宮と日光の上空にも、そのような雲の濃淡があるのだろう。クルマで走るあいだも、雨は強くなったり弱くなったりを繰り返した。夏空の、できるだけ早く戻ってくれることを、僕は望んでいる。
朝飯 水の炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、トマトのスクランブルドエッグ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と豚もつとレタスの味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦
晩飯 トウモロコシのすり流し、トマトと胡瓜とレタスのサラダ、冬瓜と豚三枚肉の炊き合わせ、もつ煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、揚げ春巻き、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2022.7.13(水) 1972年7月13日
起きて食堂に来て時計を見ると時刻は3時56分。鳥の啼きはじめようとする時間である。本日は、妹が14歳で病没してから50年目の日にあたる。以下は今日の、ではなく、きのうの日記になる。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場の掃除と納品を済ませて、9時前に家内と如来寺のお墓へ行く。霧雨よりも弱い雨が降っている。家内は草を抜く。僕は濡れた墓石を乾いたタオルで拭く。花立てと線香立てを水場で洗い、花のみを供える。
10時40分に如来寺の、今度は玄関を上がって声をかける。係の人はすぐに出てきてくれた。そして11時より本堂にて、クワカドシューコー僧正に五十回忌の法要を執り行っていただく。クワカドさんは墓前でもお経を上げてくださり、また線香も供えてくださった。回忌は今回でひと区切りとなる。しかし僕が妹のことを思い出さない日は、これからも絶えることはないだろう。
15時を過ぎて、小倉町の年金事務所を訪ねる。日本年金機構から数日前に届いた調査用紙の、記入方法を教えてもらうためだ。その結果、この書類は僕においては提出の必要のないことが分かった。ついでに、そろそろ入り始めるだろう年金についても確認をする。
年金を65歳から受け取るべきか、それとも繰り下げ受給を選ぶべきかは、社会保険労務士の中でも意見は異なる。繰り下げ受給は、年金による支出を抑えるべく、国が苦しまぎれに編み出した仕組みと僕は理解をしている。
もうひとつ。「今の若い人は大変だね、自分の世代はたっぷりもらえるからね」と気持ちよさそうに言い放った人が、年金の受給開始からいくらも経たずに頓死した例を知っている。
「年金などもらわず、一生、働くべし」と僕に勧めた人もいるけれど、自分の労働の対価の中から営々と積み上げてきたお金を国にくれてやるつもりは無い。65歳より満額の年金を得るべく、昨秋よりいろいろなことをしてきた。
年金事務所の人は、僕の昨年の誕生日から現在までの未払い金額、そしてこれからの年金額について、丁寧に説明をしてくれた。いよいよ夢の隠居生活である。もっとも隠居とはいえ、雑用はこれからもしていくつもりである。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、納豆、紅白なます、水茄子のぬか漬け、長芋のたまり浅漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、もつ煮汁
昼飯 メシ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、もつ煮
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、もつ煮、枝豆、水餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2022.7.12(火) ソウルフード
目を覚ましてしばらくのあいだ、からだを休める。「目を覚ましたなら、からだは充分に休まっているだろう」と問われれば、僕は朝、目覚めたときが一番、疲れを感じているのだ。そしてその疲れは起きてしまえば一掃される。この疲れとは一体全体、何だろう。
スマートフォンで時刻を確かめたりしては、ついウェブニュースなどに見入って時を無駄にする。よって今朝は枕の下のそれに手を触れないまま起床する。着替えて洗面を済ませて食堂に来ると、時刻は2時21分だった。「早すぎた」と気づいても、後もどりはできない。
「マイルス・デイビス自叙伝」は面白い。分厚い文庫本2冊と、文章の量もたっぷりあるから、その分、長く楽しめる。ここにはマイルス・デイビスの子供時代の思い出や、当時の黒人の食べものなどの記述もある。彼らは豚の周辺部をよく食べていた。周辺部とは肉や主だった内臓以外の部分である。
「肉や主だった内臓以外の部分」でもないけれど、豚の腸を煮たもつ煮は栃木県民のソウルフードだと思う。しかしウチではこれを作らないし食べない。食べたければ自分で作るのみだ。作り方は自己流である。
おととい買っておいた豚の腸1キロは、二度煮してある旨が袋に書いてある。よって煮こぼすことはせず、網のボウルに出して、大量の熱湯をかけてほぐす。それを大きめの鍋の、1.6リットルの水に入れる。
玉葱は1個まるごと、缶詰のトマトの水煮400グラム、北野谷商店のデコボコンニャク400グラム、松葉屋の木綿豆腐1丁は、適当な大きさに切って加える。ここまでの所要時間は30分。鍋が沸騰したら、火を弱くする。豚の腸からもトマトからもコンニャクからも盛んにアクが出る。それを何度もすくう。アクのあらかた無くなったところで日本酒1合を加える。
味付けは、大さじ2杯の塩と、直径8センチのお玉にすり切り1杯の味噌。味噌は、味噌汁に使う「日光味噌梅太郎白味噌」では勿体ない気がしたから「日光味噌粒味噌」にしておく。火を落として冷ました後は、家の中でも涼しい玄関の棚に夕刻まで置く。
もつ煮は、これから数日のあいだは食べ続けることができるだろう。
朝飯 茄子の揚げびたし、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、ミズの炒り煮、水茄子のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、茗荷の天ぷらと豆腐の味噌汁
昼飯 トースト、ミルク番茶
晩飯 もつ煮、長芋のたまり浅漬け、鶏そぼろと香り野菜の冷や素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2022.7.11(月) どうということもない。
6月も前半には、寝室に床暖房をかけていた。早朝の食堂では、足元に温風暖房機を引き寄せる日もあった。そのいずれも今は昔の物語だ。梅雨明け以降、テレビは電力の逼迫を伝えている。それと同時に、クーラーのスイッチは躊躇なく入れるべし、とも伝えている。部屋にいながら熱中症で死ぬ人がいるのだ。
オフクロは暖房を嫌った。最後の1年は、暖は電気毛布のみで取っていた。冷房も嫌った。仕方なく扇風機を買ってきたら、扇風機も嫌いだと言って、南に向いた部屋で平然としていた。その扇風機は現在、店で使っている。
先日、定期的に来社する東京電力の人と言葉をやり取りした。「クーラーのスイッチは躊躇なく入れろなんて言われても、僕のオフクロは『冷房は嫌いだ』でしたからね」と世間話の中で言うと「うちの母も同じです」と、制服姿のその人は苦笑した。
「クーラーは、冷房ではなく除湿で使っても部屋は冷える。そして電気代は安い」と何年も前に、先輩のクスヤマモッちゃんがSNSに書いていた。それからはウチも、天井に埋め込んだ空気調整器は除湿で動かすことが多くなった。
もっとも、一番きもちが良いのは早朝に窓を開け放つことだ。現在、鳥は4時ころから啼く。「蒼天翔ける日輪の」のはるか前の時間、である。そういえば先日、読売巨人軍が不調と聞いた。調べてみると、セントラルリーグでの順位は2位だった。「なんだ、2位なら騒ぐほどのことでもねぇじゃねぇか」と考えつつ更に目を凝らすと、首位のヤクルトスワローズとの差は13.0。「なるほど」と思う。とはいえ野球のチームに贔屓はないから、どうということもない。
朝飯 焼き鮭、納豆、揚げ玉、塩もみ胡瓜の「みょうがのたまり漬」和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」のお茶漬け
昼飯 日光味噌のフリーズドライ味噌汁”with LOVE”を汁にしたざる素麺(汁のオリーブオイルは後から追加)
晩飯 玉蜀黍のすり流し、胡瓜とレタスを添えた豚の冷しゃぶ、茄子の揚げびたし、ミズの炒り煮、オールドイングランド(オンザロックス)
2022.7.10(日) 盛りだくさん
盛りだくさんの一日だった。
朝礼の後は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場の掃除と納品。次は第26回参議院議員通常選挙の投票のため今市小学校へ。戻ってほとんど間を置かず、八坂祭により、瀧尾神社の宮司と当番町朝日町の方々が渡御で立ち寄ってくださる町内の公民館に顔出し。
「隠居」は昨日に引き続いて満席。10時30分に、ご予約のお客様をご案内しながら、10リットルの如雨露で4回、打ち水をする。昼は会計係として、町内の役員と蕎麦屋で食事。
町内の子供みこしは2019年の夏以来、3年ぶりの復活。祝儀を用意し、午後、笛の音のいよいよ近づいてきたところで外へ出る。担いでくれているのは、ベトナムから日光の工場へ働きに来ている方々。町内には、おみこしを担げるだけの子供がいないのだ。地域は国の縮図。2018年6月にハノイのイオンへ行ったときには、子供の数の多さに文字通り仰天した。「がんばれ!ニッポン!」などと声高に叫んでも、子供を欠いてはどうにもならない。
閉店の17時30分を前に雨が降ってくる。3台のキャッシュレジスターの精算を手早く済ませる。店内では同時に掃除が行われていて、シャッターは降ろしていない。よって閉店時間をすぎてもお客様は入っていらっしゃる。当然、僕は喜んで商売をさせていただく。
「自転車なら5分だ」と考えていたものの、雨のため傘を差して外へ出る。ツツミタイヨーさんとの約束は、ツツミさんが滞在中の旅館「熱海館」に18時30分に迎えに行く、というものだった。しかし数分、遅刻をしてしまった。ツツミさんは外で待っていてくれた。
九州に会社を持つツツミさんは勉強仲間である。そしてタイが好き、という共通点がある。もっとも、タイに滞在している日が重なっていても、ツツミさんは首都の少し南、僕は最北部か東北部の国境付近にいることが多く、大抵は顔を合わせない。広島のタナカタカシさんが講師を務めるバンコクMGでは、ツツミさんは前夜祭に出ず、僕は1日目夜の交流会に出ず、だから夕食を共にするのは2日目夕方の打ち上げくらいのものだ。そのツツミさんが今回は日光に来てくださって、ようよう二人飲みを果たす。
朝飯 焼き鮭、ピーマンの網焼きオリーブオイルかけ、納豆、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦(大盛り)
晩飯 「和光」のあれや、これや、それや、他あれこれ。麦焼酎「吉四六」(ソーダ割り)
2022.7.9(土) 予約と制約
東の空には、その低いところに長く雲が伸びている。南の空も同じく。西の空に雲はなく、北の空には高いところに綿のような雲がある。しかしそれらの雲の量は、天球の面積にくらべれば、ほんの2、3パーセントに過ぎない。だからあたりには朝の日の光がふんだんにあって、万物の輪郭を浮き立たせている。
芭蕉が「あらたうと青葉若葉の日の光」と詠んだとき、日光の天気は実は雨だったと、曽良の日記にはあるという。僕の、今朝の空についてのことに嘘は無い。
本日、最初のお客様は、ご自身がお勤めのお店でお使いになる日光味噌と上一醤油をお求めの若い女性だった。お買い上げ品を両手にお持ちでは、クルマのドアは開けづらい。よってふたつの紙袋は、僕がお車までお持ちする。
次のお客様は、若い、それも体格の良い男性ばかり5名様。らっきょうのたまり漬の試食をお勧めすると「いや、あの、食事」とおっしゃるので「あぁ、ご予約の…」とお応えをすると「えっ、予約、要るんですか」と、まさに、きのう日記に書いたばかりの応答となった。これまたきのうの日記に書いたように、今日の隠居は開店の8時30分からオーダーストップの13時まで満席である。5名様のうち幹事役らしい方には隠居の名刺をお渡しし、次の機会にはかならずご予約くださるよう、お願いをする。
もっとも、いくら予約をお勧めしても、予約は絶対にしない、という性分の方が、世の中には一定の割合で存在している。予約は、自分の行動に制約を与えることになるからだ。あるいは特に、日本のむかしの男に多かったような気がするけれど「メシ屋の予約などするな」という、ある種の美学の持ち主もいる。そして「オレの場合は、どうだろう」と考える。
僕は、ひとりで軽く昼食を摂る店には予約は入れない。しかし昼でも人を伴う場合には、店の種類によっては予約を入れる。夜はほとんど予約を入れる。あるいはその店が営業しているかどうか確認の電話を入れる。「難民」は、避けたいではないか。
そして夕食の後、行きつけの店に明日の夜の予約を入れる。
朝飯 茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、生玉子、納豆、紅白なます、塩もみ胡瓜の「みょうがのたまり漬」和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布とレタスの味噌汁
昼飯 しょうがのたまり漬の牛しぐれ煮のおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」
晩飯 らっきょうのたまり漬と鶏と胡瓜とレタスとトマトのサラダ、カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、GILBEY’S VODKA(ソーダ割り)、エクレア、Old Parr(生)
2022.7.8(金) 空の明るいことが
本日は旧暦の6月10日。よって店の犬走りの柱にくくりつけた七夕飾りは、いましばらくそのままにしておこうと思う。
週末が控えている。週末を前にしては、釣り銭の在庫に気を遣わなければならない。しかし現金以外による支払いが増えたせいか、昨年の中ごろより、必要とする釣り銭は極端に減った。現在、釣り銭つくりは、月に1度ほどしかしていないような気がする。
午前、釣り銭とは関係のない用事にて、ふたつの銀行へ行く。会社へ戻ってからは「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様が食後にお書きくださった内容を、コンピュータに入力する。この仕事を2ヶ月分ほども溜めた今年の春には、すべてを整頓するために大苦労をした。以降は毎週、几帳面に行うこととして、今に至っている。
「これだけ暑いと、お客様も、お出かけを控えるのだろうか」などと、あちらこちらの人と言い交わしたのは先週のことだ。しかし明日の「隠居」の席は、今日の午前までにご予約で満ちた。
いきなり隠居へいらっしゃり、満席を伝えられて「ここは予約制の店ですか」とお訊きになるお客様がたびたびいらっしゃる。「隠居」は予約制の店ではない。しかし勿論、予約はお受けしている。そのことにより、日によっては席が埋まってしまうのだ。
夕刻の暑さは耐えがたく、否、窓を開け放てば暑さはそれほどのものでもない、多分、仕事を終えても空の明るいことが嬉しかったのだろう、ウォッカのソーダ割りを作り、夕食までの30分ほどを、本を読んで過ごす。
朝飯 茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、納豆、茹でたブロッコリー、紅白なます、塩もみ胡瓜の「みょうがのたまり漬」和え、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 GILBEY’S VODKA(ソーダ割り)、ズッキーニの酢醤油漬け、グリーンアスパラガスとトマトのソテーとポテトグラタンを添えたポークソテーバターレモンソース、TIO PEPE
2022.7.7(木) タナバタ
きのうの日記を書きながら、誤りを避けるため「新橋 TSUTAYA」と検索エンジンに入れてみた。そうしたところ、この店は今年の1月31日に閉店をしていた。赤坂店も、おなじ日に閉店。「TSUTAYAに用があるなら、銀座線に乗ってギンザシックスの6階へ行ってくれ」ということだろうか。
それにしてもTSUTAYAの、ギンザシックスの広大な店は、賃貸料だけで月に数百万円はかかっていそうな気がする。それで利益を出すには、開店時から閉店時まで、帳場に長蛇の列ができるくらい本が売れなければ採算が合わないように思われる。一体全体、どのようにやり繰りをしているのだろう。
10時より、社会保険労務士のオカザワセキヤさんと話し合いを持つ。13時30分より、販売係の全員と話し合いを持つ。16時より、税理士のスズキトール先生と話し合いを持つ。
ふたりの孫は、夕食を済ませると食堂から応接間に移動をして遊び始める。朝に供えた花と水とお茶を片付けた後の仏壇の扉を開け、カンカンとリンを打ち鳴らし、二礼二拍手一礼のまねごとをしたりする。人が死んでホトケになるかどうかは知らないけれど、この孫の行いに腹を立てるご先祖様は皆無だろう。皆ニコニコと笑っているに違いない。そしてそう想像するのは、生きている者の自由というか勝手というか特権である。
朝飯 焼き鮭、ズッキーニの酢醤油漬け、納豆、ピーマンの網焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱と若布の味噌汁
昼飯 らっきょうのたまり漬を使ったサンドイッチ、ミルク番茶
晩飯 レタスを添えた4種のパテとラタトゥイユ、パン、Chablis Billaud Simon 2015
2022.7.6(水) 伊豆治療紀行(6回目の2日目)
伊豆に1泊しての2回の治療では、初日より2日目の方が、電子ペンによる痛みは少ない。それは、1日目の治療により患部が快復をするためと考えていた。しかし今回は、きのうより今日の方が辛さが増しているような気がした。とはいえ今日の治療も昨月までのそれとは異なって、随分と早く終わった。24時間の契約できのう13時に借りだしたレンタカーも、12時30分に返した。
伊豆高原13時20分発の熱海行きに乗り、新橋には15時29分に着いた。家内とは17時30分に伊東屋で待ち合わせることとして、いつもの床屋にかかる。散髪は数十分で完了した。
時間を調整するには、本屋へ行くことが最上である。「桜田小学校の跡地の向こうにTSUTAYAがあったな」と思いつく。「しかしTSUTAYAなら、ギンザシックスにもあったわ」と考え直す。
ギンザシックスのTSUTAYAでは、主に文庫本の、細長く置かれているところが好きだ。今日はそこに、ドナルド・キーンの著作が並べられていた。先般、石垣島では彼と徳岡孝夫による「三島由紀夫を巡る旅」を読んだ。きのう読み始めた中村安希の「食べる。」は既にして読み終えている。時間を調整するには、本を読むことが最上である。
貧乏性により、本はほとんど古書でしか買わない。しかし目の前の「思い出の作家たち」を取り上げ裏表紙を見ると、価格は430円だった。この値段なら、新品も古書も大して変わらないだろう。そう考えてこれを帳場へ運ぶ。次はそれを手に、おなじ階のフードコート”EATALY”で、同級生ウエキコータ君の会社「ルチアーノ」の製造とおぼしき塩レモンのアイスクリームを注文する。そしてこれを食べながら、手に入れたばかりの本を開く。
家内とは首尾良く17時29分に落ち合って、ちかくの中華料理屋で夕食を摂る。そして浅草19:59発の下り特急に乗り、22時前に帰宅をする。
朝飯 「ガスト伊豆高原店」の「よりどりバランス朝定食」、別添えの納豆
昼飯 「手鞠」のざる蕎麦(大盛り)
晩飯 「天龍」の冷菜の盛り合わせ、焼き餃子、広東焼きそば、焼酎「鏡月」(オンザロックス)
2022.7.5(火) 伊豆治療紀行(6回目の1日目)
右の人差し指のアカギレは、爪楊枝の先で軟膏を詰め込み、バンドエイドを巻けば数日で治る。しかしバンドエイドを外せば、また切れる。先週の月曜日に石垣島へ向かうときも「また切れる」の直前だった。面倒さから放っておいたその指先は、驚くべきことに、南の島では切れずに治癒してしまった。
木曜日に日光へ戻ると、右の人差し指の先はふたたび怪しくなって、4日後のきのう、遂にまた切れた。今早朝はそこに軟膏を詰め込み、またまたバンドエイドを巻く。
07:45 下今市より上り特急けごん14号が発車。
09:19 北千住着。
09:38 北千住より常磐線の車両が発車。
09:56 東京着。
10:27 東京より東海道新幹線こだま717号が発車。
11:12 熱海着
11:32 JR伊東線の車両が熱海を発車。
12:17 伊豆高原着。
北千住から上野東京ラインで品川、品川から踊り子7号で伊豆高原12:03着、という手もあるものの、品川での乗り換え時間は僅々3分。名古屋で新幹線から紀勢本線に2分で乗り換えた経験があるとはいえ、それは18歳のときのことだ。安全策を採れば、踊り子号は使いづらい。
伊豆高原の駅は、伊豆急行の駅としてはかなり大きい。昼食は、その待合室で済ませた。13時ちょうどに駅前でレンタカーを借り、「伊豆高原痛みの専門整体院」には13時12分に入る。
家内の治療は僕より早く済む。続いて僕が治療室に入る。仰向けになった僕の両膝の皿を先生は両の親指で動かし「良いね-」と言う。次はうつぶせになって、今度は先生は、僕の両膝の両側を両手で掴むようにして、また「良いねー」と言う。続いて先生は僕の左側に回り、背骨を調整しながら「良いねー、この前とはだいぶ違う」と断言した。
9,000ボルトを発する電子ペンは、患部の状態が悪ければそこに激痛を発生させ、悪くなければただ触れているほどの感触しか発生させない。拷問まがいの痛さは、今日は6個所くらいにしか感じなかった。電子ペンを当てる場所も今日は激減し、治療は家内とあわせても90分で終了した。
赤沢温泉のいつものホテルは、15時前にもかかわらずチェックインをさせてくれた。風呂に入り、夜はボトルを入れてある焼鳥屋にて、すっかり寛ぐ。
朝飯 焼きおむすび、茄子の揚げびたし、蕪と胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、モロッコインゲンの胡麻和え、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 東京駅の「紀伊國屋」で購入した「笹八」のおむすび、JAWA TEA WHITE
晩飯 「和居」のあれや、これや、それや、他あれこれ、麦焼酎「いいちこシルエット」(ソーダ割り)
2022.7.4(月) あれば便利
モノにはすべからく簡素さを求める。Tシャツやポロシャツは、ポケットの無いものを選ぶ。不便は承知の上である。先月7日の伊豆行きでは、特に東京駅で伊豆高原までの切符を求める際に、ショルダーバッグの貴重品入れからクレジットカードを取り出すことに難渋した。そして「少なくとも移動をするときには、ポケットのある上着が必要だわな」と考えた。上着は季節に応じて複数を持っている。しかし薄着を好み、重ね着を嫌う僕がそれらに袖を通すことは、冬を除いては皆無に等しい。
ポケットの付いたシャツは好まない。ポケットの付いた上着は着ない。しかしてクレジットカードを納めた財布は素早く取り出したい。だったら財布専用の小さなポーチを別途、首から提げるか。しかし容れものをふたつ持つとは簡素さに欠ける。なかなか難しい問題である。
ところで「パジャマのポケットはなぜ存在するか」と怪しんだ人がいる。それは「あれば便利」だから存在するのだ。そして「あれば便利」なものは、ほとんど使わないということも、また真理である。
朝飯 焼き鮭、茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、納豆、若布と玉葱の酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと小松菜の味噌汁
昼飯 「鳥よし」の焼鳥丼
晩飯 刻みキャベツと長芋の「日光みそのたまり浅漬けの素・朝露」漬けを添えた豚の生姜焼き、炒め茄子の味噌汁、泡盛「請福」(ソーダ割り)
2022.7.3(日) 4回目
先月の25日に、東京で同窓会が催された。その席で「お前、ワクチン、4回目、どうする、自分はちょっと考え中」と誰かに声をかけられ「オレはもちろん打つよ。だって遊びてぇじゃん」と答えた。遊びとは、日本語の通じないところへの旅を指す。
「新型コロナワクチン追加接種(4回目接種)のご案内」と印刷された封筒が届いて1週間以上が経つ。早く打ちたいのはやまやまである。早く打てば、5回目のワクチン接種があったとして、それも早く打つことができるからだ。しかしカレンダーに目を遣れば、今月は用事が立て込んでいる。
副反応は、今回も起きるに違いない。その副反応は、3回目のモデルナのときがもっとも強かった。そこでこの日記に「モデルナ」で検索をかけてみる。接種日は今年の2月10日。副反応は同日の夜から現れ始め、翌日の最高体温は38.2度。翌々日の最高体温は37度。3日目に完全復活。
ふたたびカレンダーを見る。そして4回目の接種は今月28日に受けることを決めて、予約を完了する。
朝飯 トマトサラダ、ズッキーニの酢醤油漬け、シシトウの油蒸しを添えた目玉焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、ズッキーニの酢醤油漬け、冷や奴、冷やしトマト、カレーライス、「請福酒造」の泡盛「請福」(生)
2022.7.2(土) 祭の準備
仏壇の花の水には氷3個を入れる。ぬるい水よりいくらかは花の保ちそうな気がするからだ。仏壇に供える水の湯飲みには、氷1個を入れる。ホトケサマも、ぬるい水よりは冷たいそれの方が美味かろうと思うからだ。
朝礼の後、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」には大量の商品を納める。売場の冷蔵ショーケースには、らっきょうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬を、それこそ立錐の余地もなく並べる。裏手の冷蔵庫にも、予備の品を充満させる。7月はじめの週末であれば、これくらいのことをしておかなければ不安である。
八坂祭に備えて公民館に祭壇を作ること、また子供みこしを組み立てること、このふたつの仕事のために、10時すぎに公民館へ行く。集合時間より早くから来てくれた人がいたらしく、祭壇は既にしてできあがっていた。
我が春日町1丁目は、日光街道を隔てて東と西に、それぞれ1基ずつの子供みこしを持っている。僕が子供のころは、みこしのまわりに子供が数十名ほども群れて、町内を練り歩いた。東に住むユザワツネオさんによれば、その状況は東でもおなじだったという。現在は、西の子供みこしのみを組み立て、それを東と西の子供が共に担ぐ。それでも、大人が手伝わなければ担げないほどの、子供の少なさである。
東で組み立てた西の子供御輿を西の倉庫に収めた後は、みな一旦、帰宅をする。正午に今度はちかくの蕎麦屋へ集まり、昼食とする。12時30分より店に立とうとしている僕は、皆より先に注文し、食べ、即、帰社した。
今年の梅雨は異常に短かった。その分、夏は長くなりそうだ。子供たちは、さぞ楽しい休日を送ることだろう。
朝飯 焼き鮭、ズッキーニの酢醤油漬け、冷や奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦
晩飯 2種のパン、ソーセージと肉団子のトマト煮、Chablis Billaud Simon 2015
2022.7.1(金) ‘S wonderful.
空は晴れている。素晴らしい朝だ。まさに”‘S wonderful”である。”‘S marvelous”である。東と南に面した窓を開けて風を通す。涼風と呼べるようなものではないけれど、かまうことはない。天井から冷風の出る空気調和機の電源は入れない。
朝食のお膳は色が賑やかだ。TikTokのための朝食動画には、いまだ5日分の在庫がある。それでも今朝のお膳は動画としてiPhoneに残す。
7月1日といえば、夏の贈答の荷作り出荷のもっとも忙しい日と、僕は記憶している。それを心配して、朝礼ではそのことに言葉を及ばせる。
関東甲信越の梅雨明けは、月曜日に宣言された。しかしその日はあれこれ忙しく、風鈴を出せなかった。今朝は社内通路の棚に保管してある専用箱から風鈴を取りだし、それを店と隠居の軒先に提げる。隠居の軒は特に高く、そこへ手を届かせるには長い脚立を必要とする。その仕事を終えると、まるで南の国の炎天下を歩いたほどの汗がシャツを濡らした。
日中に、製造現場を見に行く。研究開発係のマキシマアキコさんは、本来の仕事を終えて、荷作りを手伝っていた。「この分なら大丈夫だろうか」と考え、その場を通り抜ける。
午後は宇都宮のカイロプラクティックへ出かけ、夕刻に帰社する。夜は隠居の防暑対策について、家内、長男と話し合う。
朝飯 冷や奴、ズッキーニの酢醤油漬け、スペイン風目玉焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と胡瓜の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 生のトマト、水菜酢漬け、鶏の串焼き、味噌漬け豚肉と小松菜のソテー、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、「大和桜酒造」の紅芋焼酎「大和桜」(生)





































































































































