このたびは第27回目の日光美味定期便をお申込みいただき、誠にありがとうございます。コロナ問題でご旅行いただけなくなった方に、すこしでも地元の雰囲気をお届けしたいという意図ではじめた本企画です。お陰さまで、この紅葉の行楽シーズンは大変多くのお客様に恵まれています。また、旅館さまホテルさまからは、外国人旅行客がかなり増えてきたとのお話も伺っています。まだまだ本調子にはほど遠い世情ではありますが、今回も、どうぞご自宅にて、地域の立冬の味をお楽しみいただけましたら幸いです。
一、荒牧りんご園さん(宇都宮市石那田町)のりんご3個入り
当店から日光街道を下り、ちょうど宇都宮市に入ったあたりにある、創業75年のりんご園さんから、もぎたてのりんごをお届けします。今の時期のおすすめということで、今回は「あいかの香り」をチョイスしていただきました。「ふじ」の自然交配種から選抜された品種で、やや大き目の果実で、果汁に富み、甘味が強いのが特徴です。全国規模でも生産量は少なく、生産地ならではの味といえるかもしれません。
二、梅屋商店さん(日光市今市春日町二丁目)の生蕎麦二人前入り
創業三五〇年の由緒ある穀屋さん、梅屋商店さんより、新蕎麦をお届けします。原材料の蕎麦の実は、日光から鹿沼に抜ける山間の地域、小来川(おころがわ)の蕎麦栽培名人の作ったものを使用。梅屋さんの石臼にて挽き立ての蕎麦粉をめん状にしていただきました。まさに、「穫りたて・挽きたて・打ちたて」の味わいです。乾麺をゆでる時のようにかき混ぜると、ボロボロに崩れてしまいます。お宅にある最も大きい鍋をご用意いただき、大量のお湯をぐらぐらと沸かして、ソバが自然に対流できるような環境を用意してください。箸でかきまぜるのは最低限に。ザルにあげ、冷水で洗い締めてから召し上がってください。蕎麦湯もまた格別ですよ。
三、上澤梅太郎商店(日光市今市春日町一丁目)のらっきょうのたまり漬
日光みそのたまり漬のど定番です。今回は、今年の夏に収穫された新もののらっきょうでお届けします。例年であれば真冬、年末年始のころに新物が出てまいりますが、今年は畑での作柄やコロナの影響による市場の状況など諸条件があいまって、ちょっと早くなってしまいました。新ものならではのフレッシュな香りとみずみずしさをお楽しみください。
四、なめこのたまり炊
だいこんおろしと和えて「なめこおろし」を作り、お蕎麦と合わせてみてください。同梱レシピによる「なめこの玉子とじ」もお薦めです。
五、しその実のたまり漬
たまり漬開発当時を知っている人も、もうほとんどいなくなってしまいました。最初に開発した商品が何なのか、知る由もなくなってしまいましたが、作業工程上、もっとも原始的な作り方をしているなあと感じる商品が、この、しその実のたまり漬です。こちらもお蕎麦と同様、小来川エリアの農家さんに作っていただき、毎年秋に買い付けと漬け込みをしています。製品になるまえに一粒一粒選別するのがたいへんな手間ではありますが、この香りは何にも代えがたい。もともと料理人だった梅屋商店ご店主は、このしその実を蕎麦の薬味にするのがお気に入りとのこと。どうぞお試しください。
六、日光味噌のめんつゆ50ミリリットル入り*2本
醤油が貴重品だった江戸時代、蕎麦は味噌ベースのおつゆで食べるのが一般的だったようです。その時代の雰囲気をお試しいただければ幸いです。水で二倍から三倍に薄めて、お好みの濃さで召し上がってください。
七、大根のたまり浅漬け・ゆず風味
季節の秋大根を、たまり風味の甘酢で浅漬けにして、柚子の香りを添えました。ごはんや晩酌のおともにお召し上がりください。
今月もありがとうございました。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
昨年、荒牧さんのりんごをお届けした際もご紹介したかもしれませんが、市販のりんごと生産者直売の荒牧さんのりんごの一番の差は、実の味はもちろん「皮の香りの良さ」にあるような気がしています。皮はよく洗い、紅茶やほうじ茶といっしょに沸かすと、とても香りよいアップルティーやりんご風味ほうじ茶としてお召し上がりいただけます。どうぞお試しください。